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新規開拓営業が上手くいく!18の手法と成功に導く10のコツ

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新規開拓営業で成果が出ず、行き詰まりを感じていませんか?
事実、多くの企業が従来の営業では思うような結果が出ないという壁にぶつかっています。
また、営業担当者の方で「自社にとって効果的な新規開拓営業」は何か悩んでいる方も少なくないのではないでしょうか。

この記事では、新規開拓営業に苦戦している方に向けて、最新18種類の具体的な手法を解説
アポイントの獲得率を上げる10のコツや、抑えておきたい注意点など役立つノウハウもご紹介します。

「新規開拓で成功をつかみたい」と考える方にとって、きっとヒントとなるはずです。
本記事を参考に、ぜひ新規開拓営業の突破口を見つけてください。

-目次-


新規開拓営業とは

そもそも新規開拓の営業とは、自社の新しい顧客になってもらうための営業活動のことです。
これまで接点のなかった顧客や企業にアプローチし、商談のアポイントの約束やその先の契約を獲得するまでの営業フロー全体を差します。

接点がないため、1から関係性を構築していく必要があり、時には営業の提案を受け入れてもらえるまで時間を要することもあります。

対して、既存顧客に対してアップセル・クロスセルなどを行う営業はルート営業や既存営業と呼びます。

新規開拓営業の必要性

新規開拓営業は、企業の持続的な成長と競争力維持に不可欠な活動です。
既存顧客との関係を深めることも重要ですが、長期的に安定した売上を確保するためには、新しい顧客の継続的な獲得が欠かせません
特に、競争が激しい現代の市場環境では、常に新規開拓を行い、営業活動を活発化させることが成功のカギとなります。

新規開拓営業を継続することで、市場におけるシェアを拡大し、ブランド認知度を高めることができます。
これは直接的な売上増加だけでなく、企業の信頼性や市場での地位向上にもつながり、長期的な成長を支える基盤となるでしょう。
さらに、新規顧客の獲得は、企業に新たな視点や課題をもたらし、製品やサービスの改善につながる貴重な機会を提供します。

これからのビジネス拡大を目指すなら、新規開拓営業は避けて通れない重要な戦略。
継続的な努力と革新的なアプローチを通じて、企業の将来を切り開いていきましょう。

案件紹介だけではいずれ立ち行かなくなる

案件紹介は一見すると営業の手間がかからず、効率的に思えるかもしれません。
しかし、その安定感に頼りすぎると、いずれビジネスが立ち行かなくなる危険性があります。

というのも、案件の紹介が今後もずっと続く保証はどこにもありません
2020年頃からのコロナ禍がいい例です。
コロナ禍では、多くの企業が紹介案件に依存した結果、突然の紹介元の経営悪化や市場変動により案件が途絶え、倒産に追い込まれるケースが相次ぎました。

持続可能な経営のためにも新規開拓営業が重要です。
新規開拓を継続的に行うことで、自社の営業力を高め、安定した顧客基盤が築けます。
紹介に依存するだけでなく、自発的に新しい市場や顧客を開拓する力を持つ企業は、外的要因に左右されにくく、長期的な成長が見込めます。

「新規開拓営業ができるかどうかで、長期的に経営が続けられるかどうかが決まる」といっても過言ではありません。
現時点では必要性を感じていない企業でも、将来的な経営リスク回避のために、新規開拓営業ができるようになった方が賢明な判断といえます。

持続可能な新規開拓営業が不可欠

新規開拓営業は「とにかく片っ端から営業」というイメージが強いですが、これは大きな誤解です。
実際、新規開拓営業こそ、綿密な戦略と効率的な稼働が求められる重要な活動なのです。

場当たり的なアプローチでは、成果が個人の能力に左右され、組織としての安定した成長は望めません
個人ごとのモチベーション管理も難しく、目標達成できるかはやる気次第という組織では、安定して成果を出し続けるのは困難といえます。
また、人海戦術で多数の営業マンを動員できるのであれば話は別ですが、人手不足にあえぐ企業が多い中では実現性は低いでしょう。

持続可能な新規開拓営業を実現するには、明確な目標設定、ターゲット顧客の分析、効果的なアプローチ方法の策定がカギとなってきます。
新規開拓営業は企業成長の要。
その真価を発揮させるには、戦略的思考と計画的実行が不可欠です。



新規開拓の営業手法 パターン別18選

本章では、実際に行う新規開拓の営業手法をご紹介します。
一口に新規開拓といっても様々な方法があり、大きく以下3つのパターンに分類されます。

  • 自分から働きかけて新規開拓する営業手法
  • 問い合わせなどから新規開拓する営業手法
  • 第三者を経由して新規開拓する営業手法

すでに触れた電話や飛び込み、紹介だけではない多種多様な新規開拓の営業手法を確認していきましょう。

自分から働きかけて新規開拓する営業手法

まず、新規開拓営業としてオーソドックスな手法をご紹介します。
俗にアウトバウンド型・プッシュ型と言われ、自分から積極的にアプローチする営業手法です。

1.電話営業(テレマーケティング、テレアポ)

電話営業は、事前に用意した企業の電話番号リストへ荷電して営業する新規開拓の手法です。
電話での会話を通して、商談や訪問のアポイント、資料の送付などにつなげます。
テレマやテレアポとも呼ばれます。

作業自体は電話をかけるだけであることから、人や場所を選ばず取り組める手軽さが魅力
相手に直接自社の魅力を伝えられる機会でもあるため、サービス訴求もしやすいです。

とはいえ、電話営業は不通やすぐ断られる場合が多く、アポイントの獲得率がかなり低め。
また、シンプルな手法だけに経験やスキルで結果が変わってくる点も特徴といえます。

2.飛び込み営業

飛び込み営業は、営業先の企業や顧客へアポイントなしで訪問する新規開拓手法です。
担当者と直接顔を合わせられる点や資料なども見せながら話ができる点など、商談までいけば契約につながりやすいことが特徴として挙げられます。

ただ話をするところまでいくケースがかなり少なく、成功率は電話営業より低いです。
加えて、訪問のための移動時間がかかり、またそのための体力が必要であるため、効率の悪さもデメリットです。

かつて営業と言えば飛び込み営業といわれるほど代表的な手法でしたが、コロナウィルスの流行、オンラインの普及で取り組む企業はだいぶ減少しました。
時代の流れもあり、飛び込み営業自体受け付けない企業もあるため、行う際は注意が必要です。

3メール営業

メール営業は、メールで自社やサービスの案内をして商談や資料請求へ促す新規開拓手法です。
メールアドレスさえあれば文章を作成して送るだけなので、電話営業以上に手軽さが売りです。
メーリングツールなどを使えば送信者リストへ一斉配信が可能になったり、送信者が開封したかどうか確認できたりなど効率化も可能です。

とはいえ、メールの受け取り手からすれば営業メールは日常茶飯事ですので、興味がある内容でなければそもそも読まれない可能性も。
数ある営業メールに埋もれないためにもタイトルや内容の差別化が必要です。

なお、近年は特定電子メール法によって、「送信の同意を得た者以外の者への送信は原則禁止」となっています。
ですので、接点のない人にいきなりメールを送るのはNGであることは留意しておきましょう。

4.フォーム営業

企業のWebサイトにある、お問い合わせフォームから営業文面を送るのがフォーム営業です。

メール営業と同様、文面を作成して送信する簡潔さでアプローチ数を増やすことができ、効率的な方法といえます。
デメリットも同じで受け取り手に取って魅力的な案内でなければ、その後のアクションにつながりにくいため、文面を良く検討して送る必要があるでしょう。
また、宛先が個人単位で指定できない場合がほとんどで、企業規模によっては決裁者まで案内が届かないケースもあります。

5.手紙・DM(ポスティング)

手紙・DMは、チラシやカタログ、セールスレターなどの紙媒体を営業先へ郵送する手法です。
配送状況に問題がなければ、必ず相手のもとへ届けられるという特徴があり、まずは自社の存在を知ってもらうという意味でも有効な新規開拓の手法といえます。

誠意が伝わりやすい手書きDMのほか、業者に依頼してDMを作成して郵送するやり方も可能。
宛先を指定すれば、直接決裁者まで届けられることも

しかし、メール等に比べれば印象が残りやすいものの、その後のアクション率は決して高くないのが現状です。
また、手書きの場合は稼働時間が、業者依頼の場合はその費用が発生してしまいます。
コストをかけてまでこの手法を採用するかはあらかじめ精査が必要でしょう。

6.FAX DM

FAX DMとは、その名の通りFAXを活用して営業先へDMを送る新規開拓の営業手法です。
手紙DMに比べて費用・工数が抑えられ、かつ多数の企業へ送信できる点がこの手法の利点。

オンラインの普及でほとんど日の目を見ない手法ですが、メールなどの手法が飽きられ気味な今だからこそ、あえてFAX DMを採用している企業は増えているといいます。
また、いまだ紙でやり取りする文化が根強く、FAX使用率が高い以下のような業界が営業先であればまだまだFAX DMは有効です。

  • 医療・介護業界
  • 不動産業界
  • 建築業界
  • 金融業界

アプローチ先の業界次第では、他の新規開拓の手法よりも効果的になることもあります。

7.ソーシャルセリング(SNS営業)

ソーシャルセリングとはX(旧Twitter)やFacebook、InstagramなどのSNS媒体を利用して営業先の顧客とコミュニケーションを取り、関係性を構築して営業を行う新規開拓の手法です。
企業の代表取締役や役員クラスが運用するアカウントも多く存在しており、上記に挙げたような手法ではつながりにくい層にもアプローチできるのがこの手法の強みとして挙げられます。

ただソーシャルセリングは、営業成果を出すために時間がかかってしまう点には注意。
自社サービスを提案できるまでの信頼関係になるまでには、中長期的な交流が必須です。
また、信用に足るアカウントとして認識してもらうためにも、ビジネスで役立つノウハウの発信や日常的な情報の投稿など継続的な運用も必要でしょう。
一朝一夕ではいかないものの、電話営業などに比べて成功率は期待できる新規開拓の手法です。

8.展示会出展

展示会出展は、来場者が自社ブースに訪れる形で新規顧客と接点を持てる営業手法。
製品やサービスに興味を持つ見込み顧客が多く集まる場であるため、アポイントが取りやすいのが大きな特徴です。
直接対面で話すことで商品をその場で説明できるため、短期間で関心度の高い顧客を効率的に獲得できます。

ただし、展示会の出展申し込みからブースの設営、資料の準備など多くの事前準備が必要です。
また、イベント当日も営業担当者が常駐し、接客やフォローアップに対応するなど、稼働コストが高い点がデメリットといえます。

それでも、展示会は短期間で多くの見込み客と接触できる貴重な場であり、初対面でもアポイント獲得や商談に結びつきやすい新規開拓手法として有効です。
商品をPRする場が欲しい企業にとって、展示会出展は戦略的な選択肢の一つとなるでしょう。

9.交流会参加

異業種交流会や、名刺交換会などビジネスパーソンが集まるイベントに参加して、そこで出会った方に対して新規開拓を行う手法です。
イベントを通して接点を持つことで関係性が作れるようになり、結果アポイントにつなげやすくなります

あくまで交流会という名目上その場で過度な売り込み・営業はできませんが、多くの人と交流することで新規開拓の可能性が広がります。

交流会イベントは地域限定で開催されるものから、100人以上が参加する大規模なものまで多種多様に存在します。
中には参加費無料の交流会もあり、まずはお試しで参加してみるのもいいでしょう。

既存の営業手法では出会えなかった顧客ともつながれる可能性もあるため、新規開拓の幅を広げたい時などに効果が期待できる手法です。

10.セミナー参加

セミナー参加は、興味や関心を持った企業担当者と直接接点を持てる新規開拓の営業手法です。
主催者側でなく、参加者としてセミナーに出席することで、他の参加者と同じ立場で会話を始めやすく、自然な形で人脈を広げることができます
また、同じテーマに関心を持つ参加者が集まるため、自社の製品やサービスを効果的に紹介し、見込み顧客との関係を築きやすいのが特徴です。

セミナー後には、名刺交換やネットワークの場を活用してさらに接触を図ることができ、商談につながる確率も高まります。

ただし交流会と同様、出席者はセミナーの内容を目的としているため、その文脈を無視した営業行為はかえって避けられる危険性があります。
直接的な営業目的ではなく、あくまでセミナーを通して接点を持つ人脈作りまでに留めておくのが賢明です。

11.セミナー開催(セミナー営業)

用意されたセミナーへの参加ではなく、自社でセミナーを開催して集客し新規開拓を行う手法もあります。

自社に興味を持った複数の見込み顧客に対してアプローチできる点が大きな強み
商談に比べセミナーは参加してもらいやすく、自社の話を聞いてもらいやすいという特徴もあります。
ビジネスに役立つノウハウ提供もできれば、企業としての信用を得られることも。
最近では手軽に開催できるZoomなどを活用したオンラインセミナー(ウェビナー)も主流になりつつあります。

ただ、開催のハードルが低くなっているとはいえ、企画や集客施策、スライド作成などやるべき稼働が多くあります。
開催して終わりだと新規開拓に至らないため、セミナー後のフォローも必要になってきます。

問い合わせなどから新規開拓する営業手法

次にメディアなどを活用し、そこから問い合わせがあった顧客に対して新規開拓する営業手法を紹介します。
前章のアウトバウンド型に対してインバウンド型やプル型、反響営業とも呼ばれます。

12.オンライン広告

オンライン広告は、インターネットを活用して自社の製品やサービスを広くアピールし、新規顧客を獲得する営業手法です。
広告をクリックしたユーザーから、資料請求や問い合わせを通じて見込み客を増やせるため、効率的な新規開拓が可能です。
特に、Google広告やSNS広告を用いることで、ターゲット層を絞り込み、興味のあるユーザーに的確にアプローチできる点が大きなメリットです。
また、オンライン広告はデータをもとに効果測定ができるため、クリック率やコンバージョン率を分析し、PDCAサイクルを回しながら改善を重ねることで成果を最大化できます

一方で、競争が激しいキーワードや市場では広告費が高騰しやすく、コストがかさむ危険性もあります。
ターゲティングが不十分な場合、無駄な広告費用が発生しやすいため注意が必要です。

適切な予算とターゲット設定を行うことで、オンライン広告はリード獲得や新規開拓営業において強力な手法となるでしょう。

13.オフライン広告

オフライン広告は、ポスターや新聞・雑誌の掲載、街中の看板広告などを用いて、自社製品やサービスを広く認知させ、新規顧客を獲得する営業手法です。
オンラインと同様に、広告を通じて興味を持った人が問い合わせをしてくることで、新規開拓につなげられます。
特に、地域密着型ビジネスや特定業界に対して営業する場合、オフライン広告は高い効果を発揮します。

ターゲット層の年齢やデジタルリテラシーに関係なく広い層にアプローチできる点が特徴ですが、一方でそれが裏目に出ることも。
オンライン広告とは異なり広告効果を測定するのが難しく、反響があったかどうかを数値で把握しにくいのがデメリットです。
さらに、印刷物や設置にかかるコストが高くなる場合も多いため、予算管理が重要です。

オフライン広告を活用する際は、どの媒体や場所がターゲットに効果的かを事前に分析し、適切な配分を検討することが成功のカギです。

14.自社Webサイト運営

自社Webサイトの運営は、見込み顧客が自然とサイトを訪れ、問い合わせを通じて新規開拓できる営業手法。
自社の製品やサービスを紹介するコンテンツや、業界情報、導入事例などを発信することで、訪問者に価値を提供しつつ、信頼性を高めます。

Webサイトを運用する利点は、24時間常に営業活動を行っているのと同じ効果を持ち、低コストで広範囲な集客ができる点です。
自社の強みや専門性をアピールできるコンテンツがあれば、ほぼ稼働をかけずに質の高い見込み顧客が集められるでしょう。

ただ、そのためには上質なコンテンツ制作やSEO対策など継続的な運用が必要であり、ある程度時間をかけなければなりません。
短期的な新規開拓には向かないため、長期的な目線で育成し見込み顧客を増やしていく戦略が求められます。

15.プレスリリース

プレスリリースとは、企業が新製品やサービス、取り組みを広くメディアで発信するための公式文書。
「PRタイムズ」などをはじめとしたオンラインメディアに配信することで、広範囲の読者層に情報を届け、興味を持った企業や消費者からの問い合わせを促します。
特に、自社ブランド力を強化したり、注目を集めることで新規顧客を獲得することが可能です。

プレスリリースにて世間的に注目度の高い情報を公開した場合、爆発的な露出と信頼性の向上が見込めます。
また、費用対効果も高く、少ないコストで多くの人々にアプローチできるため、ブランディングにも貢献するでしょう。

一方で、情報の内容が平凡だと、ほとんど注目されないことがあります。
さらに、配信時期や表現方法次第では効果が大きく左右されるため、場当たり的な配信ではなく戦略的なプランニングも重要。
プレスリリースで新規開拓を成功させるためには、ニュース性の高い内容やタイムリーな発信を心がけることが求められます。

第三者を経由して新規開拓する営業手法

最後に自社や見込み顧客以外の外部の存在・サービスを活用して新規開拓する手法の紹介です。
他者に動いてもらう手法のためどれだけの成果が見込めるかは未知数ですが、上記で紹介した営業とは異なる形でのアプローチを可能にします。

16ビジネスマッチングサービス

ビジネスマッチングサービスとは、異業種や業界内の企業同士を結びつけ、新たな取引先を見つけるためのプラットフォーム型のサービスです。
自社のニーズや強みを公開し、興味を持った企業とのマッチングが行われます。
また、業界やビジネス規模、地域などの条件を設定して、条件に合う企業を検索できるため、効率的に新規開拓を進めることが可能です。

メリットとしては、商談に至るまでの手間を大幅に軽減できる点が挙げられます。
興味を持った相手企業からのアプローチを受けるため、電話営業や飛び込み営業よりも効果的で、アポイントの取りやすさが魅力です。

一方、デメリットとしては、サービス利用料がかかることが多く、継続的に活用するにはランニングコストがかかる点です。
また、同業他社が同じサービスを利用している場合、競争が激しくなることもあります。
利用の際は、競合との差別化ポイントや自社の強みをしっかり押し出すPR力が求められます。



新規開拓営業の成功率を高める10のコツ

新規開拓営業は、どんな業界・業種でも共通して難易度が高い取り組みです。
しかし、基本的なコツを押さえることで、成功率を着実に上げることができます。

そこで本章では、顧客への営業前から営業中、その後の動きの一連におけるコツを10個公開。
営業力に定評のある企業も取り入れている内容もあり、ポイントを意識して実践すれば、アポイント獲得や商談成立の確率を大きく向上させ、着実に営業成績を伸ばせるはずです。

1.第一印象でほぼ決まる

顧客と接点を持つ前段階で気を付けたいのが、顧客から見た自身の印象です。
人の第一印象を決定する要素のうち、9割が視覚と聴覚情報といわれています。
つまり、実際の提案が始まる以前の、最初に対面して挨拶をした時点で印象が決まってしまうといっても過言ではありません。

印象といっても、服装や髪形といった目に見えるものから、声・口調などに至るまで様々。
過度に良く見せようとする必要はありませんが、ビジネスとして対面する以上、最低限の身だしなみ・清潔感を心がけましょう
特に、「話し方」はたとえ営業用に繕っても普段の癖が出やすい部分ですので、日常的に気を付けておくのが賢明です。

2.ニーズのあるターゲットへアプローチ

新規開拓営業では、事前にターゲットを「サービスのニーズがあるか、ありそうか」でセグメントしておくことが重要です。
たとえば、高級なオフィスチェアを販売するとして、立ち仕事が中心の工場を訪問しても、興味を持たれる可能性は低いといえます。
一方で、デスクワークが多いIT企業、そうした企業が集まっている都心を中心に営業すれば、効率良く商談につなげられるでしょう。

ニーズがない相手にどれだけ営業しても「骨折り損のくたびれ儲け」です。
見込みのありそうか仮説を立てたうえでターゲットを選定して、アプローチすることを心がけましょう。

3.最初にすべきはヒアリング

顧客にアプローチする際、いきなり自社サービスの紹介をしてはいけません。
なぜなら、顧客は最初、自社に対して聞く気も買う気もない状態だからです。

自分の悩みを解決する手段としてサービスを認識してもらわなければ、関心は持たれません。
顧客が興味を持ち始めるのは、その悩みが解決できると具体的にイメージできたときです。

そのため、営業の初期段階では商品を売り込むのではなく、顧客の現状や課題を引き出すヒアリングが重要。
ヒアリングによって得た情報が最適な提案を行うための材料となり、結果的に成約率の向上につながります
営業の成功は、顧客ニーズを正確に把握できるかどうかにかかっているのです。

4.顧客の目線を持つ

新規開拓営業においては、顧客の目線を持つことが成功の鍵です。
顧客は各々で異なるニーズや悩みを抱えており、画一的な提案では刺さりません。
何を考え、何に悩んでいるのかを常に意識し、個別のアプローチを心がけることが重要です。

具体的には、まず顧客の業種や現状を理解し、彼らが直面する課題をリサーチしましょう。
その情報を基に、サービスがどのように役立つのかを具体的に示すことで、顧客は自分自身の問題解決に向けた提案として受け入れやすくなります
顧客の目線を持つことで良好な信頼関係が築け、営業活動の成果を高めることができるのです。

5.ワクワクさせる提案を

実際にサービスを提案する過程で、顧客をワクワクさせる提案ができるかどうかは重要な要素。
人は感情によって動く生き物であり、いくら優れた数値や実績を提示しても、心に響かなければサービス理解までで止まってしまいます。
逆に「このサービスを使えば、素晴らしい未来が待っている」と期待感を持てれば、顧客は前のめりになって話を聞いてくれるのです。

そのためには、前章までで述べたヒアリングや顧客目線を意識し、顧客の悩みや希望をしっかりと引き出しましょう。
彼らがどのような未来を望んでいるのか、その未来へ向かうには何が障壁となっているのかを理解することで、その未来を実現するための具体的な提案が可能になります。
結果として、顧客の関心を引きつけ、商談の成功率を高めることにつながります。

6.目標数値から逆算して行動

あらかじめ設定した目標数値をもとに逆算して動くことで、新規開拓の営業を効率化させることが可能です。
例えば電話営業の場合、1件の新規契約を勝ち取るのに何件の商談が必要で、そのためには何件のコールが必要なのかと逆算して割り出せます
達成すべきコール数、商談数とといった指標が可視化できるため、目指す方向が明確になり稼働メンバーのモチベーション維持につながります。
また、仮に未達成の場合、何が原因でどう対策すべきかが具体的になります。

目標もなくがむしゃらに行動してしまっては、終わりが見えないマラソンを走っているようなもので心身共に疲弊してしまいます
持続可能・実現可能な新規開拓営業をしていくためにも、具体的な目標を設定し、そこから逆算して取り組む姿勢が大切です。

7.PDCAサイクルを高速で回す

PDCAサイクルとは、Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Action(改善)のプロセスを繰り返しながら業務を改善していくフレームワークです。
新規開拓営業において、このサイクルを高速で回すことが成功のカギ。
なぜなら、効果の薄い営業施策を長引かせることは、時間とリソースの無駄遣いにつながるからです。

サイクルの速さとしては、その日の終業後成果を元に振り返り、対策を次の日に講じるくらいの迅速さが理想的です。
このアプローチにより、効果的な営業手法を見極め、無駄を省くことで、営業成績を着実に向上させることが可能です。
継続的な改善が、新規開拓営業の成功を左右するため、常に敏感に顧客の反応をキャッチする姿勢が重要です。

8.獲得後のフォローも手を抜かない

営業活動のゴールは「商談アポイントを獲得すること」ではありません
アポイントを取ることに集中するあまり、その後のフォローを疎かにすると、信頼関係を築くどころか、最悪の場合クレームに繋がることも。
特に新規開拓営業では、アプローチ後のフォローが契約の成否を左右します。

例えば、アポイント獲得後すぐにお礼メールを送付し、追加で資料も送付すると効果的です。
また、商談の直前には「本日お伺いします」などの確認連絡を入れることで、相手に対して誠実な印象を与えられます。

こうした細やかなフォローが顧客に安心感を提供し、契約までをスムーズに進めるポイントとなります。
営業はアポイント取得が終わりではなく、その先を見据えたフォローが大切です。

9.属人化させない チームで動く

新規開拓営業は、アポイント獲得後のフォローも含めると個人で対応するには限界があります。
個人依存の営業では、仮にその担当者が体調不良などで対応できなくなった場合、案件がストップし、顧客対応に支障をきたしてしまう恐れがあるからです。
そのため、営業活動は個人任せにせず、チームで進めることが重要です。

営業チームを構成しフローに応じて役割分担を行うことで、対応漏れを防ぎ、案件進行の効率化が図れます。
例として、アポイントを獲得したら次はフォロー担当にバトンタッチし、その後の商談は別の専門メンバーが対応する、といったように複数名でサポートし合う体制にしていくことも検討しましょう。
最終的には、各フローを仕組み化し、誰でも同じように対応できる体制を築くことが理想です。

10.顧客管理はツール活用で効率化

前述したチームでの新規開拓の営業を行う場合、顧客情報の共有は不可欠。
その際の共有方法はCRM(顧客関係管理)・SFA(営業支援)ツールなどを導入して、共有がしやすい効率的な環境を整えましょう。

ツールを活用すれば、ネットワークにつながっていればいつでも顧客情報にアクセスできるほか、情報が常にリアルタイムで更新できます
対応した担当者のメモ書きなども共有できるため、高い解像度で他のチームメンバーにバトンタッチが可能です。

口頭での伝達や紙媒体などアナログな方法の場合、伝えられた情報を聞き忘れたり、書類を紛失したりする危険性があり、適切に共有されないことも。

チームで動く上で、情報伝達に手間がかかっては本末店頭といえます。
したがって、顧客管理はツールを上手に活用して効率的に行いましょう。



新規開拓営業を行う上で見落としがちな注意点

ここまで新規開拓営業の手法や成功のためのコツについて説明してきましたが、集中しすぎると見落としがちな点も存在します。
営業活動に没頭するあまり、全体の流れや顧客との関係構築に目が届かなくなることも少なくありません。

効果的な営業活動を行うためには、目先の業務にとらわれず、常に俯瞰的な視点を持ち、戦略的に行動することが重要です。
注意すべきポイントを確認していきましょう。

営業感が出ると顧客は離れる

営業の場に出ると、アポイントを取りたい気持ちが先行し「自社サービスを購入してほしい」といった気持ちが無意識に表れてしまうことがあります。
しかし、こうした営業感が顧客に伝わると、一気に距離を置かれてしまいます。
ましてや新規開拓の場合、初対面の相手によく知らないサービスを売り込んでしまっては、良い印象は持たれないでしょう。

重要なのは、自社のためではなく御社の利益を最大化する提案をしていることを伝える姿勢
相手のニーズや課題を理解した上で、解決策を提示するという意識を持つことで、信頼関係を築きやすくなります。

一度の接点での獲得は難しい

新規開拓営業では、最初の接点で商談を提案しても、顧客がすぐに応じることはまれです。
なぜなら、はじめての営業担当者に対して、相手はまだ信用できないからです。

そこで、いきなり売り込みをかけるのではなく、相手の話をじっくり聞き、ニーズに応じた情報を提供したり、信頼を感じてもらえるような資料を送ることが大切です。
メルマガを使った情報提供などのナーチャリング施策を通して、関係性を少しずつ築く姿勢を心がけましょう

アポイント獲得で終わらない

新規開拓営業では、アポイントを獲得した時点で「成果を出した」と考えがちですが、ここで終わってしまっては本来の目的を果たせません。
アポイントはあくまでスタートラインに過ぎず、重要なのはその先の商談からどれだけ受注につなげられるかです。

アポイント後は、顧客情報を整理し、ニーズや課題に合わせた提案内容を準備しましょう。
また、商談後もフォローメールや追加資料を送るなど、顧客との関係を深める行動を心がけることが大切です。



新規開拓営業がつらい、上手くいかないときの解消方法

新規開拓営業は多くの営業担当者にとって壁にぶつかりやすい業務の一つです。
アポイントが取れなかったり、商談がうまく進まないことが続くと、「自分には向いていないのでは」と感じてしまうこともあるでしょう。

しかし、だからといって諦めてしまってはチャンスを逃してしまいます。
本章では、営業活動が思うようにいかず、つらいと感じるときにどのように解消し、モチベーションを保ちながら結果につなげるか、その具体的な方法を紹介します。

断られるケースが多いことを前提におく

大前提として新規開拓の営業は、ほとんどの場合お断りされます。
業種にもよりますが、成功率は体感的に良くて1~2割、電話営業や飛び込み営業だとさらに低くなります。
極端な話、「上手くいかなくて当たり前」といっても過言ではありません

とはいえ、そこで終わっては仕方ないので、「どうやったら上手くいくか」を考え実行するのが営業であり、やりがいにつながる部分でもあります。

電話してすぐに断れたとしても「そういうものだ」と切り替えて次にいくくらいの心構えでいると、つらい気持ちが軽くなるかと思います。

獲得までの戦略を再考する

新規開拓営業で話は聞いてもらえるのになかなかアポイントが取れない、そのような状態に陥ることもあるでしょう。
その場合は営業戦略そのものを見直すことが必要です。

特に重要なのは、顧客目線で自社のアプローチを再確認することです。
例えば、問い合わせを受けたら「商談の調整」を行うのは、顧客からするとハードルが高め。
いきなり商談の話ではなく、先にサービス資料を送る、確認の時間を数日設けてから再度連絡をするといった流れであれば、受け入れられやすいといえます。

営業フローの中で顧客はどのような体験をするのか、その時に何を思うかから逆算して戦略を考えるとスムーズです。
顧客の視点に立って戦略を再構築し、効果的なアプローチを心がけましょう。

ボトルネックを特定・改善する

新規開拓営業が上手くいかない場合、原因となる要素、ボトルネックが必ず存在します。
まずはそのボトルネックを特定しましょう。
想定商談数に足りていないのであればアポイントを取るリソースが不足している、商談後の受注率が低いのであれば提案が顧客に響いていないなど、「何が」悪くて上手くいかないのかが分からないと適切な対策も打てません

ボトルネックを認識できたら、ひとつずつ修正していきます。
改善点を見つけたら、具体的な行動に落とし込みましょう。
その結果を評価しながら微調整を繰り返してPDCAを回し、戦略の最適化を図ることで成功率を高めていけるはずです。



新規開拓営業のまとめ

新規開拓営業は、企業の成長に欠かせない重要な活動です。
しかし、多くの営業担当者がその難しさを実感しており、定期的な戦略や手法の見直しが求められます。
本記事では、新規開拓営業のさまざまな手法や成功率を高めるためのコツ、見落としがちな注意点、そして上手くいかない場合の解消方法を紹介しました。

ポイントは、営業手法を効果的に組み合わせ、顧客のニーズにしっかりと応えながら、PDCAサイクルを高速で回すことです。
また、一度のアプローチで終わらず、フォローやチームでの対応も忘れず行いましょう。

新規開拓営業は、継続的な改善と戦略的な取り組みが求められる分野ですが、その成果は確実に企業の成長に繋がります。
ぜひ、自社の営業活動に役立ててください。