中小企業コンサルティングとは?他のコンサルティングと何が違う?
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ビジネスで聞く機会が多いコンサルティング。
コロナ渦以降、起業・独立する方が増えた影響でコンサルティング業界の市場は増加傾向です。
とは言え、具体的な内容は?と聞かれると意外と即答出来ない方も多いのではないでしょうか。
今回は今更聞けないコンサルティングの業務内容や定義についてご説明致します。
コンサルティングとは?
コンサルティングとは相手の抱えている悩みや課題を聴き、助言をすることで解決に導くサービスです。
ビジネスシーンを例に挙げると、売上の伸ばし方について困っている企業(クライアント)に対して、コンサルタントと呼ばれる者が業績改善を目標に経営の問題点や改善する、といった内容がコンサルティングのサービス内容です。
よく「コンサルタント」と「コンサルティング」の言葉が混在しますが、コンサルタントは助言をする専門家の総称で、その者が提供する業務内容をコンサルティングと言います。
コンサルティングを受けるクライアントは個人、法人問わず、様々なケースがあるのでコンサルティングは一概にtoC向け、toB向けといった括り付けはありません。
(toC、toBどちらかを専門的に扱うコンサルティング、というものは存在します。)
また、コンサルタントは解決策を提示すればよいという業務でもありません。
クライアントが抱えている問題を聞き出すヒアリング力やクライアントのバックグラウンドを理解するために時には競合他者の分析や業界の理解力が求められます。
コンサルティングの業務内容
では具体的にコンサルティングの業務内容とはどういったものになるのでしょうか。
コンサルティングと言っても、具体的な業務内容はクライアントによって異なります。
その為、経営戦略系、IT系、人事採用系という形にコンサルティングの内容の中でも専門分野が分かれています。
基本的な流れについては大差がないので大まかな業務内容を3つに分けてご紹介致します。
クライアントの課題のヒアリング
コンサルティングを依頼するに至ったクライアントには必ず抱える問題や悩みがあります。
その内容をコンサルタントはヒアリングしていきます。
例えば企業がクライアントの場合は、社内の組織構成に課題があるのか、採用業務で困っているのか、そういった内部の事情もあれば、提供しているサービスのプロモーションについて解決策を求めている場合もあります。
個人からの依頼であれば、独立までの方法を模索しているのか、起業後のブランディングに悩みがある、といったケースが考えられます。
クライアント自身がボトルネックとなるポイントを認識出来ていないことも多いので、コンサルタントはしっかり事情をヒアリングすることが求められます。
ちなみに、「consultant」には「相談する」といった意味があります。最初の会話から信頼関係を築く工夫をするのもコンサルタントのスキルの見せどころとなります。
課題解決のための調査
課題が見えてきた後はどのような策を講じることが出来るのか、市場の調査を行います。
時にはクライアントの社内内部の調査も必要となります。
一見コンサルタントが担当するものではないようにも見えますが、クライアントの課題に寄り添う為にも重要な業務です。
長期の調査に渡る場合は、中間報告という形で定期的にクライアントとコミュニケーションを取る場合もあります。
解決策の提案/実行
クライアントへのヒアリングや市場調査から得られた情報を元に解決策を提案します。
ただ、あくまでも提案という形になります。
実行に移す内容はコンサルタントとクライアントで何度も練り直すケースが多いです。
その後、施策を実行したらコンサルティングは終了、ということではなく、もともと目指していたゴールはどこであるのか、見失うことなく進めるためにもコンサルタントは最後までサポートを行います。
中小企業コンサルティングとは?
中小企業コンサルティングは主に、中小企業が抱える経営の悩みや販売課題に対して顧問的立場になり業績改善までサポートするコンサルティングです。
厳密に職種という分類は存在しませんが、「どの分野の企業に対して」「どんな手法で」「どのようなコンサルティングの結果をもたらすのか」によってITコンサルティング、教育コンサルティング…のように分けることが出来ます。
その中の一つが中小企業コンサルティングです。
大企業を対象としたコンサルティングはプロジェクトごとにコンサルタントがジョインすることがありますが、対して中小企業コンサルティングは経営者のちょっとした相談に始まり、経営内部戦略の提案から組織運営の構築まで深く入り込んでサポートを行う事が多いです。
中小企業コンサルティングで特徴的な業務内容をいくつかご紹介致します。
販売戦略立案
サービスを持っているがなかなか売れない、という点にボトルネックを抱えている企業の場合、コンサルタントが商品のブランディングやPR方法、営業手法を改善していきます。
時には売る相手となるターゲットの見直しやSNSの活用等を行います。
コンサルタントによって新たな視点が入ることでクライアントはサービス内容を見直すきっかけにもなります。
組織、採用の見直し
理想の経営像があるものの、リソースが不足していることから踏み出すことが出来ていない企業も多いと思われます。
既存の仕組みの原因があるのか、また、採用するとなった場合どのような人材が求められるのか、そういった情報の整理をコンサルタントに依頼することも出来ます。
年間数百万単位動くこともある採用活動。人事部門を設けていない中小企業での利用が多い傾向です。
DX化の推進
業務効率化やコスト削減のために様々なデジタルツールを利用したいと考えつつもどこから手を出せばよいのか分からない場合、コンサルティングによって解決することが出来ます。
昨今ITツールは多くリリースされています。その中からサービスを選ぶとなると時間が掛かってしまいます。
そこで、DX化サポートが得意なコンサルタントに依頼をすれば自社に最適なITツールをスムーズに導入することが出来ます。
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中小企業に特化したコンサルティング3社
中小企業に強いコンサルティング企業は多くあります。ただ、サービスによって特徴や得意とする分野は異なります。その中でも中小企業に強い実績のある3社をご紹介致します。
株式会社船井総合研究所(船井総研)
大手老舗のコンサルティング会社です。大企業から中小企業まで多岐にわたってコンサルティングを提供しているため安心して依頼することが出来ます。
また、大企業よりも中小企業のサポートを重点的に行っているのも特徴的です。
長年培ってきた船井流の業績アップノウハウを元に戦略を提案してもらえる点も人気の点です。
コンサル内容によっては月次で契約をすることが出来るので短期的に依頼することも可能。
DX化をサポートするコンサルティングプランの用意などもされています。
株式会社Pro-D-use
中小・ベンチャー企業特化のコンサルティング会社です。
コンサルタントの常駐型のサービスが特徴的なため、実際に業務を知ってもらいながら経営支援や事業計画書の作成、人材雇用についての相談をすることが可能です。
上辺だけの付き合いや紙面だけのコンサルティングに留まることがないので相談がしやすい関係作りを期待出来ます。
内情を隅まで知ってもらう機会が多いことから、答えがないプロジェクトや、既存にないサービスを展開している中小企業に強い会社です。
ロングラスティングライン
京都・大阪といった関西に特化した中小企業コンサルティング会社です。理論だけでなく、実践まで行うことをモットーとしています。
実際に代表取締役/CEOを務めた経験のあるコンサルタントが伴走者となってくれることが特徴的で、経営の実践経験に基づくサポートが期待できます。現場の事情を知った上での助言を求めたい方にはオススメの会社です。
中小企業コンサルティングの選び方
では自社に最適なコンサルティングはどのようなポイントに注目して選べばよいのでしょうか。大きく4点に分けてご紹介致します。
ターゲットとしている企業の大きさ
コンサルティング会社の中には企業の規模によってサポートを行っていない場合もあります。
自社がコンサルティングを受ける対象となりえるのか、事前に調べる必要があります。
また、同業界のサポートで多くの実績がある場合、コンサルタントに信用できる知識が備わっていることが期待できるので過去実績の内容を調べることもお勧めです。
短期的な契約プランの有無
相談後でなければサポートの手厚さを確認出来ないことも多いかと思います。
コンサルタントの技量が分からないまま年間契約をすると後々ミスマッチとなってしまう可能性も0ではありません。
月次で契約が出来る、もしくは解約が短期で可能かどうか、をコンサルティング会社選びの一つの軸とするのもおすすめです。
コンサルティング業務の内容
コンサルティング会社によって、強みとしているコンサルティングサービスが異なります。
経営戦略系/人材採用系/マーケティング系/DX化といった多くの分野の中で、今自社で必要としている悩みにどの専門知識を持ち合わせているコンサルタントだと相談が進めやすいのか、契約の前に何社か比較検討をすることが重要です。
まとめ
コンサルティングの業務内容、そして中小企業コンサルについてご紹介致しました。
コンサルティング業界の市場は伸び続けていることから様々な法人、個人が存在します。
表面的な解決策を講じるのではなく、自社にあった戦略を立案してくれるのか、他にないアイデアを生み出してくれるのか、そういった特徴を求めてコンサルティング選びをすることが求められます。