新規事業立ち上げの王道8ステップと成功のための4要素とは
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新規事業を立ち上げたいと考える企業経営者は年々増加傾向にあります。
企業が長期的に成長していくには新しいチャレンジを行うことが重要です。
これまで事業とは異なる領域に参入することで競合優位性が生まれ、他社に負けない強固な企業となっていけるからです。
とはいえ、一口に新規事業と言っても何をすればいいのか、どうやったら上手くいくのかと簡単に答えのでない悩みが出てくるかと思います。
だからこそ、新規事業を立ち上げる際には準備して臨む必要があります。
本記事では、これまで1,000社以上から新規事業に関する相談に応じ、解決してきたライトアップが新規事業の必要性から、立ち上げ成功まで進める王道ともいえる勝ちパターンまでを紹介。
新規事業の立ち上げ前からその後のポイントなども含めてまるっと解説します。
また、今まさに新規事業で悩んでいるという方は、直接弊社スタッフにオンラインにて相談することもできます。 ご相談は無料ですのでお気軽にお問い合わせくださいませ。
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- 1章 新規事業を立ち上げる目的 – 現状維持の企業方針では廃れていく
- 2章 新規事業立ち上げを成功に導く王道8ステップ – 1.自社の強みや社会的役割の再認識
- 3章 新規事業立ち上げにおけるパターン別戦略4選 – 1.新規市場開拓
- 4章 新規事業立ち上げの成功を確信づける4つの要素 – 1.最新情報のキャッチアップ
- 新規事業立ち上げのまとめ
– ビジネスの本質は課題解決
– 新規事業が注目されている背景
– 2.社会や既存顧客の課題の発見
– 3.事業アイデアの創出
– 4.参入する市場の分析・調査
– 5.事業計画の立案
– 6.商品・サービスの開発
– 7.事業展開、発表
– 8.フィードバックと改善
– 2.新製品/サービス開発
– 3.多角化
– 4.事業転換
– 2.ターゲットの具体化
– 3.稼働リソースの確認
– 4.資金繰り
1章 新規事業を立ち上げる目的
そもそも新規事業は何のために行うのでしょうか。
新たな収益源が欲しい、新しいことに挑戦したいといったニーズが思い浮かぶかと思います。
もちろんそれらも重要ではありますが、もっと深堀りすることで新規事業の価値理解やモチベーション維持につながります。
表面的ではなく、より深い目的に着目していきましょう。
現状維持の企業方針では廃れていく
今や会社員の起業が珍しくない時代、ひと昔よりも新しい会社・サービスが生まれるようになりました。また、それに比例して市場の変化が加速しています。
常に変革している社会でこれまで通りの経営で上手くいくケースはごく一部で、変化に対応できなければ成長できず廃れていく一方です。
大手企業・有名企業ですら日々新しいサービスを開発・模索しています。
変化のスピードが著しい状況下では、今の状態を保とうという保守的な考えは命取りとなりえるからです。
一見するとコストもリソースもかかる新規事業の立ち上げ自体が危ないと感じるかもしれませんが、現状維持では成長は見込めません。
長い目で自社を見たときにこそ、新規事業立ち上げの必要性に気づくはずです。
ビジネスの本質は課題解決
変化に対応するためには、当然ですがその変化に対して目を向けなければなりません。
今社会で何が起こっているのか、何が注目されているのか、どんな課題が挙げられるのかに気づく必要があります。
特に社会がかかえる課題は新規事業を立ち上げるうえで大きなヒントとなりうる要素。
その課題を解決できるサービスを作れば、それがビジネスとなるからです。
社会がどれだけ変化して良くなっていっても、新しい課題が生まれ尽きることはありません。
常に課題やニーズが生まれる変化の中では、新規事業を立ち上げるためのアイデアは常に転がっているといえます。
新規事業が注目されている背景
近年、新規事業が注目される理由の一つが新型コロナウイルスの流行です。
世界的にも大流行した流行り病は、ビジネスにも多大な影響を与えました。
今までは当たり前だった常識・考え方はもちろん、ずっと安泰だと思っていた事業も大きく変わりました。一例でいれば、飲食店が相次いで閉業、倒産したニュースが流れたことは記憶に新しいところです。
こうした大きな社会的変化は幸か不幸か、一つの事業に依存した経営ではいけないと考えるきっかけを与えてくれました。
同じ事業をずっと続けられることの方が稀で、どんな事業にも社会の変化による浮き沈みがあります。常に社会に適応する企業になっていくためにも、新規事業の立ち上げは重要です。
2章 新規事業立ち上げを成功に導く王道8ステップ
それでは、実際に新規事業の立ち上げのステップについて確認していきましょう。
必要となるステップは以下の8つです。
2.社会や既存顧客の課題発見
3.事業アイデアの創出
4.参入する市場の分析・調査
5.事業計画の立案
6.商品・サービスの開発
7.事業展開、発表
8.フィードバックと改善
新規事業を立ち上げるうえで「必ずこうすべき」といった絶対的な正解はありません。
しかしながら、過去の成功事例をもとにした基本的な「王道パターン」は存在します。
少しでも事業の成功確率を高めたいと考えるならば、以下に紹介するステップをぜひ参考にしてみてください。
1.自社の強みや社会的役割の再認識
新規事業立ち上げの第一歩は、自社の現状について目を向けることです。
これから展開する新規事業の軸をぶらさないためにも、非常に重要な要素といえます。
自分たちが提供できる価値やベネフィットは何か? 創業から掲げてきた企業理念を定義し直すことで、新たな社会的役割が見えてくるかもしれません。
今ある強みを生かす事業を考えてもいいし、あえて今まで参入したことのない新しい事業に挑戦してもいいでしょう。
新規事業を通して自社の価値・存在意義を高められるためにも、まずは今の自分たちの立ち位置を明確にしておくべきです。
2.社会や既存顧客の課題発見
自社の次は外に目を向けてみましょう。
先述の通り、社会には新規事業のヒントとなる課題が眠っています。
日々の産業革新によって世の中はどんどん便利になっていきます。
だからといって社会から悩みが消えることはなく、次の悩みがどんどん出てきます。
現時点では課題になっていなくても、「こうなったら便利なのに」と思うことなどもヒントになるかもしれません。
また、身近なところでいえば、すでに取引のある顧客が持つニーズもチェックするべきです。
自社にとって関わりが深い人であるため、よりリアルな悩みがヒアリングできるでしょう。
こうしたニーズを逃さずキャッチアップすることで、本当に社会から必要とされる新規事業アイデアが生まれる可能性があります。
3.事業アイデアの創出
自社と社会について理解を深めたら、いよいよ新規事業のアイデアをまとめます。
自分たちが解決できる課題・ニーズは何かを言語化し、形にするファーストステップです。
この時点で詳細まで固める必要はないものの、知らない人に説明して事業内容を理解してもらえるくらいには明確にしておくといいでしょう。というのも、このあたりから新規事業のプロジェクトが本格化してくるため、参画するメンバーも増えてきます。
立ち上げに携わるメンバーが、新規事業の意義や根幹を理解していないということは避けなければなりません。
アイデアベースでも、誰に何をどんな形で提供するのかといった形でまとめておきましょう。
アイデアの創出は新規事業を立ち上げる際における、いわばタネのようなもの。
なかなか思いつかないという方は以下の記事もご参考いただければ幸いです。
4.参入する市場の分析・調査
まとまった事業アイデアをもとに、実際にその事業領域にあたる市場について調査します。
実際に新規事業を立ち上げたときにどれだけの価値があるのか、どれだけの影響・反響がありそうかを確認しましょう。
はたまた、すでに考えていたような事業は存在しないかの確認も必須です。
ビジネスは基本的に先発優位の世界なので、後発だとそれだけで不利になるケースが多いです。
先発企業の状況や新規事業の革新性によっては後発でも十分戦えるかもしれませんが、戦略ノウハウがない場合は避けておいた方が無難です。
また、類似する事業がない場合でも、なぜ存在しなかったのかまで明らかにしましょう。
実は先駆者が事業展開していたものの、軌道に乗らずあえなく撤退した可能性もあるからです。
新規事業立ち上げ後に同じ轍を踏む失敗を避けるためにも、入念な市場調査が肝心です。
調査の結果、アイデアに不安が残る場合は、再検討やブラッシュアップしていきます。
そうして磨いていくことで実現性の高い事業アイデアを創出することが出来るはずです。
5.事業計画の立案
市場調査を経て新規事業アイデアが固まったら、立ち上げに向けて計画を立てていきます。
かける予算や開発スケジュール、事業展開後の収支目標値の設定など立案していきましょう。
計画を立てるうえで重要なのは、地に足をつけて考えることです。
どんなにすばらしい新規事業アイデアであっても、実行までが夢物語の域を出ないと実現できる可能性が低いといえます。
計画立案後の行動に移すプロセスがおざなりになりかねないので、このステップでしっかり深堀りして考えましょう。
あわせて、宣伝や広告・マーケティングをどうするかまで考えておくと、先々の見通しが立てられます。
商流まで明確にしておくことで、新規事業立ち上げ後のイメージがつかみやすくなります。
6.商品・サービスの開発
計画が決まったら、商品・サービス開発のフェーズに入ります。
これまでアイデアベースで進めていた新規事業を一気に具現化する作業です。
新規事業立ち上げのステップの中で最もワクワクするフェーズともいえますね。
とはいえ、商品・サービスが完成しても、急いで売り出さないのが得策。
開発に気を取られて、顧客となるユーザーの視点が抜けていたり、計画段階では気づけなかったネックポイントが見つかったりするからです。
本ローンチ前にモニターやテストを行い、クオリティを上げておけば次の展開もスムーズに進められるでしょう。
7.事業展開、発表
商品・サービスが形になったら、いよいよそれを世に出していきます。
計画していた営業、マーケティングに基づいて商品を売り出していきましょう。
サービスの性質やターゲットによって、適切なマーケティング施策は変わってきます。
どんなに良いサービスを開発したとしても、それを欲しいと思う人に届かなければ売れません。
計画段階で想定していた「どんな人に届けたいか」を意識して販売経路を考えましょう。
また、社会的関心度が高いものであれば、プレスリリースなどで大々的に宣伝するのも手。
多くの人の目に留まれば、一気に認知拡大も狙えます。
8.フィードバックと改善
新規事業を展開し販売まで進められたらもう終わり、ではありません。
ローンチ後の実績を検証し、商品自体やマーケティングの改善を進めましょう。
販売目標に対して実販売数はいくらなのか、マーケティング施策は適切か、実際の顧客からはどのような声が上がっているのかなど、検証すべき項目は多岐に渡ります。
新規事業の立ち上げは、実際にいち事業として軌道に乗せていくところまでが重要です。
新商品を広め、販売して、売り上げを作っていくためにも、結果からのフィードバック・検証は不可欠です。こうしてPDCAを回して、商品をよりよいものにしていきましょう。
3章 新規事業立ち上げにおけるパターン別戦略4選
新規事業の立ち上げるうえで、紹介したステップと同じくらい重要なのが事業展開の方向性を決める戦略。
この適切な戦略設計が、新規事業の成功には不可欠です。
新規事業立ち上げの戦略は大きく次の4つのパターンに分類できます。
2.新製品/サービス開発
3.多角化
4.事業転換
主に自社製品と市場どちらか、もしくはその両方を新しくするかどうかで戦略は変わってきます。
4つの戦略から、自社の強みや市場環境に合わせて最適なものを選択することが重要です。
ここでは、各戦略の特徴と適用シーンについて詳しく解説し、成功への道筋を示します。
1.新規市場開拓
新規市場開拓は既存の製品・サービスを新たな市場に進出させる戦略です。
これまで対象外だった市場、業界、地域に参入し、新たな顧客を獲得していきます。
現市場での販促に限界を感じているときに取るべき戦略といえ、例えば国内から海外へ市場を広げるときなどに有効です。
製品・サービスはそのままであるため、開発にリソースをかけることなく実行できますが、新規の市場の知識や開拓ノウハウを事前に入れておく必要があります。
2.新製品/サービス開発
新製品/サービス開発は、自社で新たに製品・サービスを開発して展開する戦略です。
市場が抱えているニーズにあわせて既存製品の機能を増やしたり、サービスの幅を拡大させたりして、事業展開を図ります。
既存の市場が求めているものを開発して提供できれば売上に直結しやすい戦略であり、いかに顧客からの声を吸い上げ、サービス化できるかが戦略のカギです。
開発力も重要で、スピード感をもって取り組まなければ、競合他社に後手を踏んでしまいます。
常日頃から顧客と接点を持っておくと実行しやすい戦略ともいえます。
3.多角化
多角化は製品・サービスも市場も一新して、新たな事業領域に進出する戦略です。
これまで培ってきた事業ノウハウを活かし、市場を変えて横展開することなどを差します。
今まで触れたことのない業界で新規事業をスタートさせれば、まったく新しい顧客を獲得することも可能です。
新たな収益源の手に入れるときに採用したい戦略で、既存事業とつながりがあれば売り上げの相乗効果も見込めます。
多角化は、良くいえば自由な発想で新規事業を立ち上げられます。
とはいえ未知の領域に踏み出す戦略のため、先述した2つの戦略以上に綿密な情報収集、計画、事業設計が必要になってきます。
4.事業転換
事業転換は多角化と同様に製品・サービス、市場を新しくして事業を進めていく戦略です。
あくまで事業転換であるため、既存事業は廃止もしくは縮小させます。
従来の事業から脱却したい、心機一転新たな事業に完全シフトしたいときに用いる戦略です。
既存事業はなくなるため、新規事業に集中することができますが、その分収益面でリスクが伴う戦略といえます。
3章 新規事業立ち上げの成功を確信づける4つの要素
前章では、新規事業を立ち上げる際の大まかな手順について解説しました。
続く本章では、新規事業を成功させるためのポイントについて触れます。 ポイントは主に以下の4つ。
2.ターゲットの具体化
3.稼働リソースの確認
4.資金繰り
ここで紹介する要素を意識して計画・実行することで、より強固な新規事業が展開できるはず。
一つずつ、順に見ていきましょう。
1.最新情報のキャッチアップ
新規事業の立ち上げに限らずですが、ビジネスにおいて情報は鮮度が命。
常に情報をアップデートし続ける必要があります。
今の社会ではどのようなサービスが売れているのか、どんな悩み・課題があるのかなどを知っているか否かで新規事業のアイデアも変わってくるでしょう。
自社の業界・市場はもちろんですが、一見関係のない領域についてもアンテナを張っておくことで思いがけないヒントとなる可能性があります。
日ごろから幅広い分野に関心を持つ、様々なメディアに触れておくといったちょっとした心がけで情報感度を高めておきましょう。
2.ターゲットの具体化
新規事業の対象となるターゲットが明確になるほど、顧客目線で事業を作り込めます。
ターゲットは新規事業において軸ともいえる存在で、どれだけ具現化できるかが肝です。
設定したターゲットがどんな人物で、どんな生活を送っていて、どんな悩みをかかえているのかが明らかになれば、その人をより具体的にサービス開発を進めることが可能です。
ターゲットは想像だけでなく、実際に顧客へのアンケートやインタビューなどを通して解像度を上げておきましょう。開発に行き詰まったり、事業をアップデートしたりする際にも、明確にしたターゲットが役立つはずです。
3.稼働リソースの確認
予定している新規事業にはどれだけの人・工数がかかるでしょうか。
もちろん事業の規模感にもよりますが、計画段階で必要なリソースを確認しておきましょう。
特に人的リソースは新規事業の稼働状況に直結するといっても過言ではないので、より目を光らせる必要があります。
自社の従業員だけで回るのであれば問題ないですが、Webサービス開発など立ち上げたい新規事業によっては自社にはない技術が必要になる可能性もあります。
その場合新しく従業員として採用する以外にも、業務委託・BPOなどでアウトソーシングするという方法もあります。
自社の状況にあわせて、どうやってリソースを確保するのかの見極めも重要です。
4.資金繰り
新規事業立ち上げに関して、人的リソースとともに重要なのが活動資金。
新しく事業を始める際に、お金がかかることは想像に難くないかと思います。
計画の段階でどれだけ予算がかかるのか、どこから資金調達するかも考えておきましょう。
この時、ぜひ活用したいのが助成金・補助金といった公的資金制度。
銀行などの融資と違い、受給できれば返済が不要なため、金銭的負担を抑えることが出来ます。
以下ページでは新規事業立ち上げに使える2024年の助成金・補助金についてまとめているので、こちらも合わせてご参照ください。
新規事業立ち上げのまとめ
新規事業と一口にいっても、その実態は様々な作業や工程で構成されています。
立ち上げたいと言っても、一朝一夕でできるものではありませんので、きちんと計画を立てて立ち上げましょう。
立ち上げる際には今回ご紹介した王道パターンをぜひご参考にしてみてください。
基本的に必要な工程をまとめてあるので、どんな業界業種であれテンプレートとしてきっと役に立つはずです。
また、ライトアップでは新規事業立ち上げに関するご支援も行っております。
ぜひお気軽にお問い合わせくださいませ。