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飲食店の現状から見る5つの課題 成功している飲食店が行う対策とは?

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飲食業界は常に何かしらの課題を抱えていると言っても過言ではありません。
直近では2020年頃のコロナショックの緊急事態宣言の影響で営業そのものができないという事態にも直面してきました。

とはいえ最近ではアフターコロナの風潮を受け、徐々に回復してきている飲食店も見られます。
まだまだ一握りですが、経営が上手くいっている飲食店はどんな対策を講じてきたのか。

厳しい現状を見て分かった、飲食店が抱えがちな5つの課題と、それらを乗り越えるための解決方法を解説していきます。



現状の飲食店が抱える5つの課題

一言で飲食店が抱える課題といっても、その課題は多岐にわたります。
以下の5つは、多くの飲食店が悩ませがちな課題です。


1.売上の低下
2.人材不足
3.コロナウイルス対策
4.原材料、コストの高騰
5.集客の減少(リピーター率の低下)

厳しい現状を打破するにはまず、課題を認識するとところから始めるのが得策といえます。
一つひとつを紐解いて見ていきましょう。

売上の低下

根本とも言える課題が売上低下です。
特に2020年以降ではコロナ禍による不要不急の外出自粛や、短縮営業、店内人数制限などで売上に大打撃を受けた飲食店も多いのではないでしょうか。

実数値で見ても明らかです。
農林水産省から発表された資料によれば、2020年4月の外食産業全体の売上高は前年同期に比べて60%と大きく落ち込んでいます。
またその結果として、2021年3月時点でのコロナ関連倒産件数は飲食店が186件と全業種の中でも群を抜いて多い結果となりました。

現在ではだいぶ落ち着いてきてはいるものの、客足が完全に戻ったともいえず、継続して売上不足に頭を抱える飲食店は業界全体を通しても少なくない印象です。

人材不足

コロナ禍の影響も大きいですが、それ以前から飲食店の人手不足問題は深刻でした。

長年言われている「飲食店はきつい」というレッテルはいまだ拭えていません。
これはGoogleで「飲食店 バイト」と検索すると「きつい」「やめとけ」といったネガティブな予測変換が出てくることからも分かるかと思います。

主な原因となっているのは以下の3つです。


・低賃金
→ほとんどの飲食店が最低賃金水準の時給となっている

・重労働
→賃金の割に覚えることが多く、常に忙しいという印象が染みついている

・労働人口の減少
→上記2つが原因でそもそも「飲食店で働きたい」という人が少ない

採用人数を増やしたくても、売上が安定している店舗でない限り容易に採用をすることが出来ません。

安定した給与の支給が難しいことやシフトの調整が出来ず、結果最少人数で営業を回すこととなり、結果、人材不足が悩みの種となります。
これは個人で営業している店舗で特に顕著です。

コロナウイルス対策

コロナ禍を経て、人々の衛生観念は大きく変化しました。
緊急事態宣言が解除された後も人々の中には衛生面に気を付けたい、という意識は根強く残っています。飲食店側もそれに答える営業体勢が求められます。

具体的な対応としては消毒液の設置や共有部分の拭き掃除、大皿ではなく一人分に小分けしての提供、と言ったものが挙げられます。

利用者側にしてみれば入念に対策を行っている店舗ほど安心感を覚え、手厚いサービスに喜ぶ方もいるでしょう。
対して飲食店側はというと、数年前まで行っていなかった作業が増えることや、洗う食器の数が増える、といった業務過多に陥るという懸念点があります。

原材料・コストの高騰

ここ数年で飲食店が払う原材料費は大きく高騰しています。
言うまでもなく理由は、コロナ禍や昨今のロシア・ウクライナ情勢、円安などの影響が大きいといえます。
原材料だけでなくガス、高熱費といった費用も高くなっている点も悩みの種となっています。

原材料・コストが上がった分提供メニューを値上げすればいい、とはいかないのがより悩ましいところ。
顧客は美味しい食べ物をできるだけ安くと考えているため、安易な値上げは手痛い客離れにつながります。
このご時世、経費と提供価格の板挟みになっていない飲食店の方が珍しいといえます。

集客の減少(リピーター率の低下)

最近ではFC展開などもあり、都心部を中心に飲食店が乱立しています。
顧客が自由にお店を選べるようになったと言えば聞こえはいいですが、飲食店からすれば競合が増えたことで集客数が減ってしまう環境となっています。

大前提としてお店にお客さんが来なければ成り立たないため、集客の減少は飲食店にとって死活問題です。

また、新規顧客の集客だけでなく、リピート顧客の集客も考えなければなりません。
「売上の8割は顧客全体における2割のリピーターが生み出している」とも言われているように、売上ベースで考えてもリピーターの存在は重要です。
基本的にリピーターはお店のメニューが美味しかったり、サービスが良いと感じたりすればまた来ようと考えるし、そうでなければ再来店には至りません。

どうしたらリピーターが増えてくれるのかという命題は、飲食店が抱える大きな課題の一つといえます。



これからの飲食店はどんなことを意識すればいいのか?

上記に挙げた課題やコロナ禍などの環境なども踏まえて、飲食店はどうあるべきなのか。
ここでは理想的な飲食店経営のヒントとして以下の3つのをご紹介いたします。

いずれもこれから飲食店が長く生き残っていくために大事な要素。
時代に合わせて、これまでのやり方を大きく変革させることも時には必要といえます。

IT・DXへの対応

最近では飲食店でもITツールの力で業務効率化を実現している事例が多数存在します。
有名なところでいえば、ファミレスで配膳ロボットが稼働しているところを見たことがある人は多いのではないでしょうか。

それ以外にも、注文をテーブルに設置してある端末から行えるようにしたり、店内の空席状況をPCやタブレットで一目で分かるようにしたりと、飲食店のIT化は日々進化しているといえます。

こうしたITツール、サービスの活用は人手不足解消や業務効率化につなげられます。

ネットショップ活用で販路拡大

販売する商品にもよりますが、お店のネットショップを開設して全国展開しているケースも今や珍しくありません。

ネットを活用して販路を広げることでこれまで以上に売上を増加させることも。
また、ネットで商品を知って美味しかったからぜひ次はお店で、と来店を促す広告的な役割もあります。

現在、ネットショップの開設ハードルは低く、初心者でも手軽に導入することも可能です。
販路拡大を考えるならまずは導入してみるのは一つの手です。

インバウンド需要への対応

コロナ禍が落ち着き入国制限が解かれたことで、街中でも訪日外国人の姿をよく見かけるようになりました。
そんな社会の流れを汲んで、海外の方々を集客する動きが活発になってきています。

看板やメニューを英語や中国語、韓国語で表記したり、海外で利用者向けにカード決済に対応したりと、できる施策は多様にあるかと思います。

人口の多い都心部や観光地には比例して外国人の方々も多く見られます。
そうした方々を自身の店舗に集客できるかが今後重要でしょう。

QSCの見直し

QSCとは、Quality(クオリティ)、Service(サービス)、Cleanliness(クレンリネス=清潔さ)を差す、飲食店経営の基本要素です。
お店のQSCは集客・リピート率、ひいては売上に直結すると言っても過言ではありません。
特に、悪いQSCは口コミで広がりやすい傾向にあります。

また、近年では飲食店も飽和状態であり、顧客が求めるQSCのレベルも上がってきています。
どんなに料理がおいしいお店でも、提供時間が遅かったり従業員がサービスが悪かったりすれば、評判悪化につながります。
また、特にコロナウイルスの流行もあり、Cleanlinessの意識はこれまで以上に重要な要素といえます。

おそらくお店を始める前にも意識しているかと思いますが、改めて初心に立ち返って見直してみましょう。



成功事例に学ぶ飲食店の課題解決方法

アフターコロナの中でも成功している飲食店は、次のような形で課題解決に至っているケースが多いといえます。


・あらゆるデジタル決済に対応
・情報共有、管理ツールの活用
・既存に囚われない人材採用
・顧客ニーズに合ったサービス提供
・見込み顧客を逃さない集客施策

冒頭で挙げたような課題を抱えている飲食店は、ぜひ成功事例にならうことで解決までたどり着けるかもしれません。
一つずつ紹介していきます。

あらゆるデジタル決済に対応

近年ではキャッシュレス化が加速しており、その影響は飲食店にもおよびます。
今や幅広い決済に対応しているか否かが飲食店を選ぶ基準の一つとなっていると言っても過言ではありません。

クレジットカードはもちろん、PayPayなどのコード決済に対応していることでお客さんを呼びこみやすくなるというメリットがあります。
また、前述したインバウンドによる訪日外国人も集客するのであれば、海外向けの決済手段の導入は必須ともいえます。

決済周りに関しては比較的デジタル化しやすい箇所かと思いますので、まずはここから始めてみても良いのではないでしょうか。

情報共有、管理ツールの活用

店内での注文のやり取りをデジタル化すれば、メモをするための備品のコストを削減することができます。

店員が注文を聴くと言うことをせず、お客さん自らタッチパネルや所有しているスマホで注文をすることが出来ればホールスタッフの業務量の軽減もでき、お店の混雑時にも注文を取るのにタイムラグが発生しません。

間違って注文がキッチン担当に伝わってしまうリスクを防ぐことも期待できます。

また、販売実績やその日の売上などを一元管理できる「POSレジ」を導入することで一挙に業務効率化も可能です。

レジの集計作業は意外と手間がかかるもの。
そうした面倒な作業がデジタル化できるのも大きな魅力と言えます。

既存に囚われない人材採用

新たに人を雇うには求人サイトに掲載するしかない、そう思っていませんか?
もちろんそれも手段の一つですが、現在の採用方法はそれだけではありません。

どんなお店でもSNSアカウントを持つ昨今では、そのSNSを通じて採用募集しているケースも珍しくありません。

電話で応募して履歴書作成して面接といった従来のような形式に比べて応募者側の心理的ハードルが低いのがポイント。
特に学生アルバイトを多く雇いたい場合、SNSの利用者層とマッチするため、成果につながりやすいといえます。
自社で運用すれば低コストで採用活動を行うことも可能です。

顧客ニーズに合ったサービス提供

顧客の目線に立ってお店のコンセプトを再設計する、というのも重要な要素。
どんなターゲットに向けてどんなサービスを提供するのか、お店の軸を決めることでお客さんから認知されやすいお店となります。

定めたコンセプトを好むお客さんであれば「また来よう」とリピーターになってくれる可能性も高まります。

内装やメニューまで含めて再設計するとなると時間やコストがかかってしまいますが、お客さんのニーズにあったお店にすることで売上アップにつなげることができるでしょう。

「どんなターゲットに届けるか」を考える際には「6W3H」のフレームワークで考えるのが効果的です。
以下で詳しく紹介していますので、ぜひこちらもご参考いただければ幸いです。

見込み顧客を逃さない集客施策

お店への来店を促す集客方法も気を付けなければなりません。

言うまでもなく、現在はインターネットでの集客が一般的。
SNSアカウントを活用して、積極的にお店を宣伝することが集客アップのカギです。

また、「来店する前にお店の口コミを確認して判断する」というお店の選び方が主流になってきていることもあり、ユーザーからの評価が集客に影響を及ぼすともいえます。

そのため来店した方への口コミレビューを促すような施策も、間接的に集客につながります。

加えて、最近では検索結果にお店のマップ情報が表示される「MEO」(Map Engine Optimization:マップ検索エンジンの最適化)対策も注目を集めています。

街中でお店を探すときに、スマホなどで「渋谷 居酒屋」といったキーワードで検索すると店舗情報が掲載されます。
ここに表示されるとそのお店へ足を運ぶ人が増えるため、MEO対策は効果的な集客施策といえます。

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まとめ

今回は飲食店の課題とその解決方法などについて紹介しました。

最後の緊急事態宣言から月日が立ち、売上を伸ばしている店舗、閉業に追い込まれる店舗、その両方が見えてくるようになりました。
上手くいく経営方法を知り、取り入れることで、飲食店が抱えがちな課題を解決させることが出来るかもしれません。

ぜひ本記事を参考に課題に対して対策を講じてみてください。

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